育爪の方法 爪の形の整え方とおすすめの爪やすり(エメリーボード)
前回は【実践編2】爪と指先の保湿方法、ハンドクリームとネイルオイルについてご説明しました。今回は育爪のやりかた実践編その3、爪の形の整え方と、おすすめの爪やすりについてご紹介していきます。しっかり保湿して、大切に爪を育てたら、なるべく爪に負担をかけないように、丁寧に形を整えていきましょう。その際におすすめの爪の形と、爪を痛めない爪やすりについてご紹介いたします。
おすすめの爪の形
以前の記事でもご説明しましたが、衝撃に強い爪の形としては、爪の側面の直線の部分、「サイドストレート」がしっかりあることが大切です。そのうえで、おすすめの形は「スクエアオフ」か「ラウンド」です。嶋田先生の提唱されている「アークスクエア」も広義のラウンドに含まれますので、ネイルサロンでアークスクエアの形をオーダーしたいときには「サイドストレートが長めのラウンド」と説明するとよいかもしれません。
スクエアオフ
「画像で見ると少しモード寄りの形かな?と思いますが、実際にはとてもエレガントで、だれもが憧れる爪の形です。衝撃に強いため、生まれつき弱い爪の方や、ジェルネイルをお休みしている方にも適している形です。また、爪の面積が広いため、ネイルアートをする際に模様が映えるという良い点もあります。
それでは、形の取り方について説明します。
左手を指を伸ばした形”グー”の形にします。やすりをかける指を親指の付け根で支えたり、親指のはらで指先の肉を若干後ろ側にひくようにして支えるとよいでしょう。親指は、上向きにして人差し指の第二関節で支えます。
右手(利き手)の親指、人差し指、中指の3本で親指を下側にしてエメリーボードをつまむように持ちます。
エメリーボードを爪に90度~わずかに内側に傾けて左から右にゆっくり引いてファイリングします。まっすぐのラインを作ることがポイントになります。先端がえぐれてしまうことのないように、気持ち内側、ぐらいでファイルするとよいと思います。
角がとがっているとタオルの繊維などが引っ掛かり爪を痛める原因になるので、角を丸く整えます。育爪のためには、サイドストレートをなるべく長く残すようにしましょう。
爪がある程度長い場合には、爪と肉が離れる部分(ストレスポイント)にしっかりとエメリーボードを差し込んで、先端に向かって1~2回ファイリングしてサイドの部分をまっすぐに整えてもよいでしょう。ただ、この際にストレスポイントに段差が出てしまうと、亀裂の原因になったりするので、自信がない場合にはサイドストレートは触らないほうが良いかもしれません。
ラウンド
上記の先端の形を整えるプロセスで、ファイルを内側に傾けていくことで先端をカーブを描いた形にすることができます。この形をラウンドといいます。
ファイルを傾ける角度によってカーブの角度が変わってきます。垂直から、傾けていくほどに左の画に近い形にカーブが深くなっていきます。育爪のためには、ここでもサイドストレートをなるべく残すように、浅めのカーブがおすすめです。
育爪のためのおすすめ爪やすり(ネイルファイル)
様々な素材や形の爪やすりが販売されていますが、育爪におすすめの爪やすりは薄い木製のコアに紙やすりを貼ったエメリーボード一択です。なるべく長さがあって、先端まで同じ太さのものが良いでしょう。ファイリング(やすりがけ)をするときにゆるやかにしなって、余分な力をにがしてくれるため、薄くて弱い爪でも思い通りの形に仕上げることができるでしょう。一回ごとに使い捨てる必要はなく、通常の紙やすりと同じく、やすりの目がつぶれてくるまでは使用できますが、ほかのファイルと異なり洗うことはできません。
おすすめのエメリーボード
ネイリスト黒崎えり子さんのブランド、erikonailのエメリーボードです。紙やすりの目の粗さは裏表それぞれ100/200グリッドとモアクチュールと比較して若干粗目ですが、粗すぎるということはなく、ノンプロフェッショナルの方にとってしっかり削れて扱いやすいエメリーボードです。粗い方で全体の形を整え、細かい目で仕上げます。5枚入りの価格で、次回ご紹介するウッドスティックもついてきますので、これがあればネイルのお手入れは大丈夫です。
エリコネイルのプロ用ブランド、モアクチュールのエメリーボードです。プロ仕様で、ファイルのグリッド数が120/240となっています。仕上げにこだわりのある方に。
いかがでしたでしょうか。
木製のエメリーボードを軽くしならせながら、少しずつ爪を削っていくことが成功の秘訣です。是非、チャレンジしてみてください。
次回は、【実践編その4】甘皮周りのお手入れと、おすすめのツール、おすすめしないツールについてご説明いたします。